読み方 : ディーエスシーピー
DSCP【Differentiated Services Code Point】DiffServeコードポイント
概要

IPネットワークを流れるデータには、Webサイトの閲覧やファイル転送のように多少の遅延が許容されるものと、音声通話や動画配信のように一瞬の途切れが品質の悪化に直結するものが混在する。こうした通信の種類に応じて転送の優先度を変える仕組みが「QoS」(Quality of Service)であり、DSCPはその制御においてパケットを分類する基準として用いられる。
DSCPの値は、IPv4では「TOSフィールド」(Type Of Service)あるいは「DSフィールド」(Differentiated Services field)、IPv6では「トラフィッククラス」(traffic class)と呼ばれるIPヘッダ内の8ビットの領域に格納される。このうち先頭6ビットがDSCPとして利用され、残る2ビットは輻輳通知用の「ECN」(Explicit Congestion Notification)として使われる。ルータなどの中継機器は、受信したパケットのDSCP値を参照し、値に応じた優先順位で送出や破棄といった転送処理を切り替える。
DSCPが導入される以前は、同じ領域の先頭3ビットを用いた「IPプレシデンス」(IP Precedence)という8段階の優先度制御が使われていた。DiffServに対応していない機器にDSCP値を含むパケットが到達した場合でも、先頭3ビットがIPプレシデンスの値としてそのまま解釈されるため、旧来の機器との互換性も一定程度維持される。なお、インターネット全体を対象としたQoS制御は機能しておらず、DSCPおよびDiffServは実質的に閉域IP網向けの機能となっている。
(2026.6.22更新)
関連用語
関連リンク (外部サイト)
- Differentiated Services Field Codepoints (DSCP) - IANAによる解説
- RFC 2474 - Definition of the Differentiated Services Field (DS Field) in the IPv4 and IPv6 Headers - IETFによる規格書