CIO 【Chief Information Officer】 最高情報責任者 / 情報統括役員
企業の場合は取締役や執行役員、他の法人では理事などの役員、官公庁ではトップを補佐する職位として設置されることが多いが、部門長クラスをCIOとしている場合もある。情報戦略の策定や執行、IT投資の意思決定などを行い、組織内のIT部門を監督する。情報システム部門や情報システム子会社のトップを兼ねる場合もある。
CTOとの違い
企業によってはCTO(Chief Technology Officer:最高技術責任者)と呼ばれる役員を置き、CIOに相当する情報戦略を統括する業務を担当する場合があるが、一般的にはCTOは研究開発や製品の技術的側面を担当する場合が多く、組織内の情報技術活用を管掌するCIOとは別に置かれる。
CISOとの違い
相次ぐ秘密情報の漏洩やサイバー攻撃などを受け、CIOとは別に情報セキュリティ戦略を管掌する独立の役員としてCISO(Chief Information Security Officer:最高情報セキュリティ責任者)を置く企業も増えている。情報システムそのものの管轄はCIOであるため、権限や業務の切り分け、利害の衝突などが課題となる場合もある。
CDOとの違い
近年では、企業活動の全面的なデジタル化(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれるようになり、従来の情報化の枠を超えて全社的なデジタル化を推進する役員としてCDO(Chief Digital Officer:最高デジタル責任者)を置く企業も増えている。CIOからCDOに移行する場合と、CIOとは独立にCDOを置く場合の両方がある。
政府CIO
日本政府では、2000年に各府省ごとにCIOに相当する情報化統括責任者と情報化統括責任者補佐官(CIO補佐官)が設置された。
また、政府全体の情報戦略を統括するため、2012年に政府情報化統括責任者が置かれたが、2013年に内閣法が改正され、内閣官房の特別職公務員である内閣情報通信政策監に改められた。これを政府CIOと通称し、分野ごとに担当の異なる数十人の政府CIO補佐官が置かれている。
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 東京都昭島市「昭島市デジタル化推進計画」(PDFファイル)にて引用 (2022年3月)
- 東京都昭島市「第二期昭島市情報化推進計画」にて引用 (2016年5月)
- 福岡県宗像市「第4次宗像市情報化計画」(PDFファイル)にて引用 (2015年3月)
- 福岡県福岡市「福岡市情報化推進プラン」(PDFファイル)にて引用 (2013年6月)
- 岐阜大学「統合認証システムの事例紹介」(PDFファイル)にて引用 (2006年12月)