モジュール化 【modularization】 modularize

概要

モジュール化(modularization)とは、機器やソフトウェアシステムなどを設計する際に、全体を機能的なまとまりであるモジュール(module)の組み合わせとして構成する手法。

モジュールは単体で特定の機能を発揮することができる単位で、機能や仕様、他のモジュールとの接続や連携のための取り決め(インターフェース)が定義されている。完成したモジュールを繋ぎ合わせることで全体が完成する。

全体を個別の部品の組み合わせとして構成する場合に比べ、モジュールごとに独立して設計や製造、組み立てを行うことができ、効率やスピードの面で有利である。異なる製品間やメーカー間で共通のモジュールを用いることで、生産規模の拡大による低コスト化や調達先の分散などを期待できる。モジュール単位である程度の改良や入れ替えが可能なため、一部分の変更のために全体の再設計や買い替えを行う必要性は減る。

ただし、全体や他のモジュールに関連する部分の仕様(機械部品の場合は寸法など)や外部とのインターフェースは規定されたものを使わなければならないため、設計の自由度や機能や性能の作り込みなどの面では不利になる。特に、極限的な性能や仕様を追求したい場合(最高性能、最小サイズなど)にはモジュール化された設計は不向きなことが多い。

(2021.8.2更新)

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