読み方 : にじゅうか

二重化【duplication】

概要

二重化とは機器や回線、システムなどの信頼性を高める手法の一つで、同じ構成の系統を二つ用意すること。片方に障害が発生しても、もう片方が稼働を続けることでシステム全体の停止を防ぐことができる。サーバ通信回線など、停止すると業務に大きな影響を及ぼすシステムで用いられる。
二重化のイメージ画像

構成方式は大きく二種類ある。一つは「アクティブ/アクティブ構成」で、両系統を同時に稼働させて処理を分担する。一方が停止しても残った系統がすべての処理を引き継げるため、切り替えに伴う中断がほぼ生じない。もう一つは「アクティブ/スタンバイ構成」で、通常時は主系統のみを稼働させ、副系統は待機状態に置く。障害を検知すると副系統へ自動的に切り替わる。この切り替え動作は「フェイルオーバー」と呼ばれる。

二重化の対象は機器単体に留まらず、ネットワークでは回線や通信機器を二系統用意して、障害時に別経路へ切り替える構成が用いられることがある。また、クラウドサービスでは、複数のアベイラビリティゾーンリージョンにリソースを分散配置し、一つのデータセンターが災害やシステム障害で停止してもサービスを継続できるようにすることがある。

可用性が特に重視される場合には、同じ系統を三つ以上用意する三重化や四重化といった多重化が行われることもある。航空制御システムや金融機関の決済基盤など、停止が社会的な損失に直結する分野で採用されている。一方、系統を増やすほど機器の調達費用や保守負荷も増える。どの部分をどの程度多重化するかは、障害発生時の影響度と許容できるダウンタイムをもとに判断される。切り替え機能の設定や系統間の同期が適切でない場合、障害時に正常動作しないこともあるため、定期的な動作確認が求められる。

(2026.5.21更新)
 

他の辞典等による「二重化」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「二重化」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
平27秋】 情報セキュリティの観点から、システムの可用性を高める施策の例として、最も適切なものはどれか。
平27秋】 2系統の装置から成るシステム構成方式 a~c に関して、片方の系に故障が発生したときのサービス停止時間が短い順に左から並べたものはどれか。
▼ 基本情報技術者試験
平25修7/平24春】 図のようなサーバ構成の二重化によって期待する効果はどれか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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