データマート 【data mart】

概要

データマート(data mart)とは、データウェアハウスなどに記録・蓄積されたデータから、利用部門や用途、目的などに応じて必要なものだけを抽出、集計し、利用しやすい形に格納したデータベースのこと。「マート」(mart)は「小売店」の意。

企業がデータベースシステムに蓄積する膨大な生データは個々の利用部門にとって不要なデータもあり、データ量によっては迅速に分析できない場合もある。データマートはそのような場合に用意するもので、データを利用部門の主題に沿って整理しなおし、選択や集計、要約によってサイズを減らして構築する。

これにより、各部門は自らの業務に関連するデータのみを用いて素早く分析や集計を実行し、意思決定や計画立案に役立てることができる。再集計などが容易になるため、様々な仮説や切り口から繰り返しデータを分析することで、多面的にデータを活用することができる。

多くの場合、データマートは「データウェアハウス」(data warehouse)に蓄積されたデータを利用し、その一部を抽出・加工して構築されるが、企業やシステムの規模によっては、各システムデータベースなどから直接データマートだけを構築する場合もある。企業によっては部門や用途ごとに数十から数百のデータマートが構築されることもある。

(2024.1.15更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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