ベンダープレフィックス 【vendor prefix】
概要
ベンダープレフィックス(vendor prefix)とは、CSSでプロパティや値を指定する際に、各ブラウザメーカーが独自に拡張した機能を呼び出すために名前の先頭に付加される接頭辞(prefix)。主に次期標準案として議論されている仕様を独自に先行実装した際に用いられるもので、「-webkit-transition: all 0.5s ease」といった具合にプロパティ名などの先頭にメーカーやWebブラウザの種類を示す特殊な文字や記号の並びを付け足す。
Mozilla Firefoxは「-moz-」、Internet Explorerや初期のMicrosoft Edgeは「-ms-」、WebKit移行前のOperaは「-o-」を用いる。レンダリングエンジンに「WebKit」や派生エンジンの「Blink」を採用しているGoogle Chrome、Chromium、Safari、最新のMicrosoft EdgeやOperaなどは共通のプレフィックス「-webkit-」を用いる。
新しい機能にいち早く対応したい開発者は、一つのスタイル指定について主要ブラウザのベンダープレフィックス付きの指定と標準化後に有効になるプレフィックス無しの指定を3~4行続けて書くこともある。現在ではベンダープレフィックスによる使い分けは好ましくないとされており、実験的な機能はブラウザ側でオン・オフを指定できるようになっている。
(2023.12.7更新)