2次元コード 【2D code】 二次元コード
概要
2次元コード(2D code)とは、文字や数字などのデータを2次元の図形パターンとして物体の表面や紙面に刻印・印刷する技術。また、その方式を定めた規格。バーコードを拡張して2次元の図形で表現したもので、従来よりも多くの情報を正確に刻印することができる。数字を図形パターンとして刻印する技術としては様々な太さの棒が並んだ「バーコード」(barcode)が馴染み深いが、2次元コードは縦方向と横方向の2次元に展開する図形を用いるコードで、同じ面積により多くの情報を刻印することができる。「2次元バーコード」と呼ばれることもあるが、規格によっては図形が棒状とは限らない。
2次元コードは記録密度(面積あたりの情報量)がバーコードの20~100倍もあり、小さなパターンで多くの情報を表現することができる。バーコードは英数字20文字程度を記録できるが、2次元コードは方式によっては最大数千文字を記録できる。
アルファベットや数字だけでなく、カナや漢字などを表現することができる方式もある。データに冗長性を持たせて多少の汚損があっても正確にデータを復元できるようにした方式や、360度どの向きからも読み取れるようにした方式もある。
2次元コードは大きく分けて、従来のバーコードを積み上げた形の「スタック型2次元コード」と、パターンが格子状になっている「マトリックス型2次元コード」の2種類がある。スタック型としては「PDF417」が、マトリックス型としては「QRコード」「Data Matrix」「Maxi Code」の3つがISO標準として採用されている。
事実上の標準として広く普及しているのはデンソーウェーブの開発した「QRコード」で、製品パッケージ表面のコード印刷など従来用途に留まらず、社会の様々な場面で用いられている。特に、スマートフォンにはQRコードの読み取り機能が標準で内蔵されており、WebサイトのURLの掲示や、サービスやアプリのユーザーIDの交換などで馴染み深い。
(2023.8.21更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 独立行政法人日本芸術文化振興会委託事業 PwCコンサルティング「文化芸術活動におけるデジタル技術の活用による表現活動等の先行事例調査 調査報告書」(PDFファイル)にて引用 (2023年5月)