アーカイブ 【archive】

概要

アーカイブ(archive)とは、保存記録、記録保管所、書庫、公文書館などの意味を持つ英単語。ITの分野ではデータを長期保存するための保管場所や記録形式、保管用にひとまとめに整理されたデータなどを指すことが多い。

すぐには使わないが後で取り出して参照するかもしれないデータを長期的に保管するため、専用の保存領域や記録装置に移動させることや、そのような保管領域、蓄積されたデータ自体のことをアーカイブという。

例えば、電子メールクライアントソフトWebメールサービスの操作画面などで、長期間保管しておきたいメッセージを受信ボックスなどから専用の保管領域に移動させることがある。そのような領域やメッセージ群のことをアーカイブという。

コンピュータシステムではすぐに参照しないが長期間残しておきたいファイルなどを、データ圧縮して容量を減らしたり複数のファイルディレクトリをまとめたりして特定のファイル形式に変換して保管することがある。そのようなファイルを「アーカイブファイル」(archive file)と呼び、これを作成するためのソフトウェアを「アーカイバ」(archiver)という。

ハードディスクSSDなどコンピュータ内蔵ストレージの空き領域を増やすため、アーカイブファイルは専用の記憶媒体記録メディア)やストレージシステムに移して保管することが多い。個人用途ではCDDVDBlu-ray Discなどの光学メディアが、業務用のシステムでは磁気テープなどがアーカイブ用途に用いられることが多い。

なお、一般の外来語としては、将来に残すために施設や制度を設けて長期保存された記録物や文書類、また、それらの保管設備・施設などを指すことが多い。これらをコンピュータに取り込んでデジタル化し、データとして保管するようにしたものを「デジタルアーカイブ」(digital archive)という。

(2021.12.16更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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