フラットファイル 【flat file】 フラットファイルデータベース / flat file database / フラットファイル形式 / flat file format / フラットファイルフォーマット

概要

フラットファイル(flat file)とは、文字で表されるデータを列挙して格納するファイル形式の一つで、一行が一つのレコードを表すもの。古くは各項目が固定長のものを指したが、現代では各項目を区切り記号で分けた可変長のものを含む場合もある。

データを列挙したテキストファイルで、改行文字によって各レコードが仕切られている。レコード内が複数の項目(フィールド)に分かれている場合には、左から決まった順番で列挙する。各項目について文字列、数値、日付・時刻などのデータ型を指定できる場合もある。

狭義には、項目の長さがあらかじめ決められている固定長フィールドの形式を指し、レコード内の各項目は常に定められた同じ長さで表される。項目の実際の内容が規定と異なる場合、長ければ末尾を切り落としたり、短かければ空白文字などで必要な長さまで埋め合わせるパディング処理がわれる。

広義には、項目をカンマ(,)やセミコロン(;)などの記号文字や、タブなどの制御文字で区切った可変長フィールドの形式が含まれる。カンマ区切りのものは「CSV」(Camma Separated Value)形式、タブ区切りのものは「TSV」(Tab Separated Value)形式と呼ばれる。

固定長のフラットファイルは各レコードフィールドファイル先頭からの位置が常に固定されているため処理効率が高いが、柔軟性や汎用性は乏しい。主にコンピュータの資源が限られていた1980年代頃までよく使われていた。

その後はコンピュータの性能や容量が大きく向上したため、柔軟で汎用的な可変長CSVTSVが広く普及している。平易な表現のテキスト形式であるため汎用性が高く、現在でも異なるシステムソフトウェア間のデータ交換などでしばしば使われる。

(2024.3.2更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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