差分 【difference】 差分データ / 差分ファイル

概要

差分(difference)とは、二つの同種の対象の間にある違いや差。IT分野では、二つのデータ集合(ファイルなど)を比較して、両者の間で異なっている部分を差分ということが多い。

テキストファイルなどを編集・更新した際に、新旧の相違点を抜き出して列挙したものを差分データという。二つのファイルを比較して差分を出力するプログラムがあり、片方と差分があれば、もう一方を生成することができる。

この仕組みを応用し、ファイルを更新する際に新版と旧版の差分を抜き出して保存しておくことで、何度もファイル全体を複製することなく、各更新時点の状態を後から参照できるようにするデータ管理手法を「バージョン管理」(version control)という。プログラム開発におけるソースコード管理などで多用される。

また、コンピュータに導入(インストール)済みのソフトウェアを構成するプログラムデータを修正・改良する際に、古い版からの差分のみをまとめたデータを「パッチ」(patch)という。細かい改良や修正をう際に、いちいち丸ごと入れ替えなくても改善点のみを組み込んで更新することができる。

(2023.9.13更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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