CAB 【cabinet】 .cabファイル
概要
CAB(cabinet)とは、Windowsで標準的に用いられる汎用のデータ圧縮方式および圧縮ファイル形式の一つ。ファイル名の標準の拡張子は「.cab」。米マイクロソフト(Microsoft)社が開発した圧縮方式で、どのような種類・形式のデータでも対象とすることができる汎用の方式である。圧縮に伴い情報の損失がなく完全に元通りに伸張することができる可逆圧縮(ロスレス圧縮)を行う。
圧縮ファイルにデジタル署名を添付して作成元の証明ができるなどソフトウェアの配布に適した仕様となっている。Windows標準のインストーラーであるWindows Installerのパッケージ形式として利用されるなど、同社のソフトウェア製品やWindows向けソフトウェアの配布形式の標準として広く普及している。
圧縮アルゴリズムは「Deflate」方式を改良した同社独自の「Microsoft ZIP」(MSZIP)方式か「LZX」方式、「Quantum」方式、無圧縮を選択することができる。他の一般的な圧縮形式より平均的に高い圧縮率を得られるとされており、Windows環境ではソフトウェアの配布だけなく汎用のファイル圧縮方式としても利用される。
(2024.1.20更新)