バーコード 【barcode】
概要
バーコード(barcode)とは、文字や数字などのデータを、太さの異なる直線の並んだ縞模様のような図形パターンとして物体の表面や紙面に刻印・印刷したもの。流通業や小売業での商品の識別などに用いられている。太さの異なる複数の縦棒(バー)と隙間(スペース)を交互に並べてデータを表現したもので、表現できる文字の種類やパターンとの対応ルールにはいくつかの規格が存在する。バーとスペースの太さの相対的な比率を読み取っているため、図形全体の大きさは(機械が読み取れる範囲であれば)任意で構わない。
バーコードを読み取る装置を「バーコードリーダー」(barcode reader)あるいは「バーコードスキャナー」(barcode scanner)という。光源と光センサーで構成され、光源の光がバーコードに当たって反射したものを読み取って符号に変換する。専用の装置は小売店のレジなどによく設置されているほか、スマートフォンにもカメラによるバーコード読み取りアプリが提供されている。
バーコードは流通業や小売業における商品の機械的な識別の仕組みとして広く普及しているほか、製造業での部品の識別、図書館での蔵書の管理、宅配・郵便事業での荷物の識別などにも使われている。商品コードの標準規格として「JANコード」(日本)、「EANコード」(ヨーロッパ他)、「UPCコード」(北米)などがよく知られている。
バーコードは情報を1次元的に表現するが、文字や数字を2次元の図形パターンとして表現するものを「2次元コード」(2D code)という。「QRコード」などがよく知られており、情報量がバーコードの数十倍あるためWebサイトのURLなど様々な情報を表すのに用いられている。広義には2次元コードを含めバーコードと呼ぶ場合もある。
(2024.6.22更新)