自己解凍形式 【self-extract format】 自己解凍書庫 / self-extract archive / 自己解凍ファイル / self-extract file
概要
自己解凍形式(self-extract format)とは、データ圧縮されたファイルに、自身を解凍(展開)するためのプログラムを付加した実行可能形式のファイル。ファイルを入手した人は、その形式に対応した圧縮・解凍ソフトが手元になくても元のファイルを取り出すことができる。ファイルやディレクトリを圧縮したデータを記録したファイルは、通常は圧縮方式ごとに異なるファイル形式で保存されており、解凍するにはその形式のデータを解凍できるソフトウェアが必要となる。
一方、自己解凍形式のファイルは、特定の機種およびオペレーティングシステム(OS)上で起動・実行することができるプログラムとなっており、実行すると自らの内に保存された圧縮データを展開し、元のファイルやディレクトリを復元する。
無償ソフトウェアの不特定多数への配布など、特定のOS上の使用が見込まれる圧縮ファイルの作成に用いられることがある。ただし、近年では著名な圧縮形式はOSのみで解凍できるようになってきており、書庫が自己解凍できる意義が薄れている。また、有用な自己解凍形式に見せかけたコンピュータウイルス(トロイの木馬)がファイル共有ソフトなどを通じて蔓延したことなどから、あまり利用されなくなってきている。
(2018.12.17更新)