読み方 : いちい

一意【unique】一意性/uniqueness

概要

一意とは、「一つのことに集中する」あるいは「ただ一つに定まる」という意味の熟語。IT分野ではもっぱら後者の意味で用いられる。 一意である状態や性質、度合いのことは「一意性」という。
一意のイメージ画像

IT分野で「一意」という語は、データや識別名、キーなどが他の要素と重複しないことを示す表現として用いられる。このような性質は「一意性」と呼ばれる。例えば、利用者を識別するユーザーIDやメールアドレス、製品を識別する製品番号などは、同じ値を持つ対象が複数存在すると識別が困難になるため、それぞれが一意になるよう割り当てや管理が行われる。

プログラミングの文脈では、配列や集合から重複を除去して一意な要素のみを取り出す操作を「一意化」と表現することがある。SQLDISTINCT句や、Pythonの set() などに見られる働きである。また、「一意に定まる」という表現は、ある条件や入力に対して結果が必ず一つに決まることを意味し、関数の定義や仕様の記述などでよく用いられる。

データベース設計では、列の値が重複しては困る場合に、「一意制約」(ユニーク制約UNIQUE制約)という機能を使う。リレーショナルデータベースでは、特定の列または複数の列の値の組み合わせに対して一意制約を設定することで、同一の値が複数のレコードに登録されることを防ぐ。主キー(PRIMARY KEY)も一意性を前提とした制約であり、各レコードを唯一に識別するための仕組みである。

一意な識別子は様々なシステムで対象を識別する基礎となるため、一意な識別子を自動生成する仕組みも考案されている。「UUID」(Universally Unique Identifier)や「ULID」(Universally Unique Lexicographically Sortable Identifier)などの方式があり、複数の値の衝突が生じにくい一定の長さの識別子を自動的に生成することができる。

英語では、同じ意味合いの語として “unique” (ユニーク)を用いるのが一般的であるため、「一意」はその対訳としても用いられる。訳さずに「ユニーク」とカナ書きすることもあるが、IT分野では一般の外来語としての意味である「風変わりな」「個性的な」という意味ではなく、「重複の無い」という意味で用いられる。例えば、「ユニークなユーザー名を設定してください」という指示は、「平凡でありきたりなユーザー名ではなく個性的なユーザー名を考えなければならない」という意味ではなく、「他の利用者と重複しないユーザー名でなければならない」という意味である。

他の辞典等による「一意」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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