データディクショナリ 【data dictionary】 データ辞書
概要
データディクショナリ(data dictionary)とは、大規模な情報システムでデータの一貫性や整合性を保つために、扱うデータの種類やそれぞれの名称、意味、所在、データ型などを列挙したデータベースや文書類のこと。複雑なシステムを大人数で開発したり、長期間に渡って修正・機能追加などを重ねていくと、すでに存在するデータ項目に気づかずに、同じものを微妙に異なる名称で重複して登録してしまったり、違う種類のデータなのに気づかずに同じ名称を与えてしまったりすることがある。
データディクショナリはこうした事態を避けるため、システム全体で扱うデータをすべて定義して列挙し、開発チーム全体で共有する。小規模な場合は文書ファイルなどの形で作成することもあるが、大規模な場合はこれ自体を一つのデータベースにしたり、専用のデータ管理システムを用いたりする。
DBMSのデータディクショナリ
データベース管理システム(DBMS)によっては、あるデータベースの定義や管理に関連するデータを格納するために作られたデータベースをデータディクショナリということがある。
通常のデータベースと同じくテーブル(表)やビューなどで構成され、内部には管理対象のデータベースのテーブルやビュー、インデックス、スキーマ、制約、ユーザーや権限などに関する情報があらかじめ決められた構成で記録される。
(2020.2.5更新)