LATCHの法則 【Location, Alphabet, Time, Category, or Hierarchy】

概要

LATCHの法則(Location, Alphabet, Time, Category, or Hierarchy)とは、多数の情報を見やすく整理するための5つの基準。“Location”(場所)、“Alphabet”(文字)、“Time”(時間)、“Category”(種類)、“Hierarchy”(階層)の頭文字を繋いだもの。

1996年にアメリカの建築家・グラフィックデザイナー、リチャード・ワーマン(Richard Saul Wurman)氏が提唱した情報の整理法で、世の中に存在する様々な情報は5つの基準を用いて整理することができるとする考え方である。

Location” は「場所」「位置」という意味で、情報を空間的な位置関係に基づいて並べ替えたり配置したりグループ化する方法を指す。都道府県名を北から順に並べたり、画面に地図を表示してアイコンなどで位置を指し示すといった手法などが該当する。

“Alphabet” は情報を項目名や関連する属性のアルファベット順(辞書順、あいうえお順)で並べたりグループ化する方法を指す。図書館の書架で著者のあいうえお順に蔵書を整理したり、CD/DVD販売店やレンタルビデオ店で作品名やアーティスト名などの辞書順で陳列棚を構成する手法などが該当する。

Time” は情報を時系列に並べたり、紐付けられた日付や時刻に基づいてグループ化する方法を指す。天気予報を時刻ごとに一列に並べたり、カレンダーから日付を選んでスケジュールを確認できるようにしたり、ブログの記事を新しい順に並べたり、展覧会や博物館の展示を時代や時系列に沿って並べる手法などが該当する。

Category” は情報を種類や属性に応じてグループ化する方法を指す。小売店の売り場や陳列棚を同種あるいは類似の商品、互いに関連性の高い商品(鍋ものコーナーなど)、共通する性質や属性を持つ商品(冷凍食品など)ごとにまとめたり、Webサイトを同じ種類の情報を掲載しているページごとにカテゴリー分けする手法などが該当する。

“Hierarchy”は何らかの尺度に基づく順位や順序、階級などに従って情報を並べたりグループ化する方法を指す。サイズや価格など量的な基準による大小順の並べ方や分類、人気度や顧客満足度など評価に基づく順位付け(ランキング)、その他、重要度や使用頻度など何らかの量的データ尺度による上下や大小、高低によって情報を整理する手法が該当する。

(2024.7.1更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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