7z 【7-Zip】 .7zファイル
概要
7z(7-Zip)とは、汎用のデータ圧縮方式および圧縮ファイル形式の一つ。標準のファイル拡張子は「.7z」。また、「7-Zip」は同形式を標準とするファイル圧縮・展開ソフト。オープンソースとして公開されている。7zはイーゴリ・パブロフ(Igor Pavlov)氏によって開発された圧縮ファイル形式である。同氏が考案した「LZMA」および改良版の「LZMA2」を標準の圧縮アルゴリズムとするが、Deflateやbzip2など他のアルゴリズムによる圧縮データの格納にも対応している。
LZMA方式は辞書圧縮の一種であるLZ77を改良したもので、1990年代後半に同氏が考案した。複雑な確率予測モデルと大きな辞書データを特徴とし、それ以前に考案されたDeflateやbzip2と比較して計算量や必要メモリ容量は増大するが良好な圧縮率を得ることができるとされる。
鍵長256ビットのAES暗号(AES256)による圧縮データの暗号化や、Unicodeファイル名、16EiBバイトまでの巨大なファイル、複数ファイルを連結したデータの圧縮(ソリッド圧縮)などに対応している。ファイル形式の仕様は公開されており、様々なソフトが対応している。
7-Zip
7-Zipはイーゴリ・パブロフ氏が開発・公開している汎用のファイル圧縮・展開ソフトウェアで、7z形式に標準で対応する圧縮ソフトの一つである。7z以外にもZip、gzip、bzip2、xz、tarによる圧縮ファイルやアーカイブファイルの作成・展開、CAB、LZH、RARなどの展開に対応している。
汎用の圧縮ファイル形式だけでなく、RPM(Redhat Package Manager)形式やdeb形式のソフトウェアパッケージ、ISOイメージ(ISO 9660およびUDF)の読み込みにも対応している。独自の圧縮プログラムを内蔵し、Zip形式やGZIP形式では他の多くの圧縮ソフトよりも小さいサイズに圧縮できる。
Windows向けのGUIアプリケーションとして開発されたが、LinuxなどのUNIX系OSのシェルでコマンドとして利用できる移植版の「p7zip」も公開されている。一部の圧縮形式への対応部分を除きGNU LGPL(Library GPL)に基づいて公開されており、ソフトウェアの一部として取り込んで利用することもできる。