デジタルタトゥー 【digital tattoo】
「タトゥー」(tattoo)とは入れ墨のことで、一度体に刻んだ入れ墨が自然には消えずに生涯残り続けるように、ネット上に現れた自分についての情報が消えずに残り続ける状態を表している。
SNSやブログなどの利用者が投稿した情報は本人の操作により消去することができるが、検索エンジンのキャッシュやWebアーカイブサービスに複製されたり、他の利用者の投稿に引用、複製された場合には容易に消去させることができなくなる。
これにより、ある人物について本人あるいは他人が過去に公開した情報が時間が経ってもネット上に残存し続け、本人に不都合があっても手続きが煩雑すぎてすべて消去するのは事実上不可能になる現象をデジタルタトゥーという。
デジタルタトゥーとなりうるのは、本人と識別できる情報(個人情報や芸名など)に紐付いた本人の過去の属性や行動、所属などに関する情報(SNSの書き込み、学歴・職歴など)、本人が写っている写真や動画、本人について他人が名指しで言及、指摘、暴露した情報などである。
特に問題となるのは本人についての悪い情報が残り続ける現象で、過去の犯罪やSNSへの悪ふざけ投稿などが「炎上」して多くのサイトに取り上げられ罰を受けた後も容易に検索できてしまう事例や、元恋人に逆恨みされ腹いせに暴露投稿されたセンシティブな写真が複製され続ける問題などがよく知られる。
(2021.6.27更新)