Variant型 【バリアント型】

概要

Variant型(バリアント型)とは、Visual Basicなどで用いられる変数などのデータ型の一つで、どのような型のデータでも格納できる特殊な型。代入時に処理系が値の型を調べ、適合するデータ型が自動的に選択される。“variant”は「異なる」「多様な」などの意味を持つ英単語。

Variant型の変数には文字列や整数など様々なプリミティブ型の値を代入することができ、以降はその型の値として処理される。異なる型のデータを代入し直すと、値の型に合わせて変数のデータ型も変更される。言語や処理系によってはオブジェクト配列、ユーザー定義型の値などを代入することもできる。

あらかじめどのようなデータ型を受け取るか分からない場合などに便利だが、通常の型に比べ必要なメモリ領域が大きく、処理速度も余計にかかる。また、内部的に型が異なる値同士の比較や演算でもエラーになるとは限らず、意図しない挙動のまま実行が継続されることがあり、乱用はバグの温床になるとされる。

(2019.12.3更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。