小なり記号 【<】 less than sign
文字コード標準のASCIIでは60番(16進数で3C)が割り当てられ、標準的な配列のキーボードでは文字領域の右下にある「< 、, ね」と書かれたキーをShiftキーを押しながら打鍵することで入力できる。
一般的な算術では「x<y」と記述すると「xはyより小さい」という意味になる。等号を含む「≤」は「~以下」という意味で、「x≤y」は「xはy以下である」(yより小さいか等しい)ことを表す。逆に「xはyより大きい」と記述したい場合は「大なり記号」(>)を用いる。
コンピュータ上ではプログラミング言語の条件式などで値の大小を表す不等号としての用途の他に、複数連続で記述したり他の記号と組み合わせて特定の演算子を構成する場合がある。例えば、C言語やC風の記法を踏襲する言語の多くでは「<<」が左ビットシフト演算(ビット列を左にずらす)を表す。
また、形が似ていることから、大なり記号(>)と対にして山括弧(〈〉)の代わりとして用いられることがある。派生して、HTMLやXMLなどのマークアップ言語では、「<h1>見出し<h1>」のように要素を文書中に埋め込むために大なりと小なりを括弧に見立てた記法を用いる。その場合、地の文に「<」を記述したい場合は文字実体参照を用いて「<」とする。
(2022.8.27更新)