バーティカルバー 【|】 vertical bar / 縦線
概要
バーティカルバー(|)とは、記号文字の一つで、垂直の棒状の記号「|」のこと。システムやフォントによっては似た形の他の文字(小文字Lや大文字I、数字の1など)と区別するため中央が途切れた破線になっているものもある。解説 カンマやピリオドのような文章中で役割を果たす約物ではなく、主に数学で絶対値(|a|で「aの絶対値」)や条件付き確率(P(X|Y)で「条件Yの元でXが起きる確率」)、集合などの定義({x|0<x<1}で「xは0より大きく1より小さい」)などを表すのに用いられる。
コンピュータ上の文字としては、標準的な文字コードのASCIIで124番(16進数で7C)が割り当てられ、古くから様々な用途に用いられてきた。標準的な配列のキーボードでは、文字領域の右上にある「| ¥ ー」と書かれたキーをShiftキーを押しながら打鍵することで入力できる。
プログラミングなどの分野では、C言語やその記法を受け継ぐ多くの言語で論理和演算(OR演算)を表す。単体の「|」がビット論理和(ビットOR)を、二つ連続で並べた「||」が条件式などで用いる論理演算子の論理積を表す。UNIX系OSのシェルやWindowsのコマンドラインなどではパイプ処理を指示する記号としてもよく知られる。
なお、様々な言語の文字を収録したUnicode規格では、ASCIIに由来する、いわゆる半角縦棒「|」がASCIIと同じ124番(U+007C)に収録されているほか、一部のシステムで用いられてきた中心が途切れている破断線「¦」が166番(U+00A6)、日本語文字コードに由来する全角縦棒「|」が65372番(U+FF5C)に収録されている。
(2025.8.19更新)