アイソレーションキーボード 【isolation keyboard】

概要

アイソレーションキーボード(isolation keyboard)とは、キーボードの種類の一つで、キーの間隔が通常より広く、隙間が枠で塞がれている構造のもの。

一般的なキーボードは筐体上面の大きな開口部にキーが密集しており、キーの間にわずかな隙間が空いているが、アイソレーションキーボードは個々のキーが小さめで間隔が大きく空いており、キーの周囲も外周と同じフレーム(枠)で覆われている。

単にキーが並んだ構造だと、指が2つのキーの中間付近を押してしまったとき両方のキーが同時に押されてしまうが、アイソレーションキーボードだとキーの間に枠があるため押す前に止まる。個々のキーも小さめなため、爪の長い人が上の段のキーを同時に押してしまうといったミスも起きにくい。

また、キーの隙間から内部にゴミなどが落ちることも少なく、キー側面の拭き掃除などもしやすい。設計上の利点として、キーの配置された表側もフレームで覆われた構造となるため、底部と側部だけで支えなければならない通常型より装置全体を薄型化・軽量化できる。

1990年代から薄型ノートパソコンなどで採用例があったが、米アップル(Apple)社がMacシリーズの標準キーボードとしてアイソレーション型を採用したことから、デザイン的な評価も伴って2010年頃から人気が高まった。キーとキーの間が離れているのは打ちにくいと感じる人もいる。

(2023.2.7更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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