アットマーク 【@】 at sign / at symbol

概要

アットマーク(@)とは、記号文字の一つで、筆記体の小文字 “a” と丸を繋げた(あるいは丸で囲んだ)文字「@」のこと。英語の前置詞 “at” を表している。様々な意味で用いられるが、本来は単価記号である。

日本では「アット」あるいは「アットマーク」と呼ばれるが、英語では( “at” の他に) “at sign” (アットサイン)あるいは “at symbol” (アットシンボル)と呼ばれることが多い。文字コード規格では “commercial at” (コマーシャルアット)という名称で定義されている。

もともと、会計などの分野で単価を表す記号として「10個@300円」(単価300円で10個)のように用いられてきたもので、「単価記号」と呼ばれることもある。ITの分野では、電子メールアドレスのアカウント名(ユーザー名)とドメイン名(ホスト名)を連結する記号として広く知られているほか、プログラミング言語などで演算子や接頭辞などとしてよく用いられる。

メールアドレスの用法から派生して、SNSやメッセンジャー、電子掲示板(BBS)などで名前の表示欄を記入する際「田中@営業部」「佐藤@初心者」「鈴木@ダイエット中」のように所属先や現況を付け加える記号として使う人もいる。また、サービスによっては「@TOS こんにちは」のようにメッセージの送信相手(宛先)を表す制御記号としてアットマークを用いる場合もある。

コンピュータ上の文字としては、標準的な文字コードASCIIで64番(16進数で40)が割り当てられており、古くから様々な用途に用いられてきた。国際的な文字コードUnicodeにも同じ64番(U+0040)に収録されているほか、日本語の文字コードに由来する全角文字の「@」が65312番(U+FF20)に収録されている。

標準的な英字配列のキーボードでは、左上の「@ 2」キーをShiftキーと同時押しで入力できる。日本語キーボードの標準のJIS配列では「2」キーと組み合わせるのは「"」(ダブルクォーテーション)に変更され、@は右方の「` @ ゛」キーを単体で押すことで入力できる。

(2025.8.19更新)

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