バッククォート 【back quote】 ` / backtick / アクサングラーブ / accent grave / グレーブアクセント / grave accent
概要
バッククォート(back quote)とは、記号文字の一つで、上端に右下がりの短い線を置いた「`」のこと。元来はアクセント記号のアクサングラーブ(グレーブアクセント)だが、開き引用符の代用とすることが多いためバッククォートと呼ばれる。文字コード標準のASCIIでは96番(16進数で60)が割り当てられ、標準的な配列のキーボードでは文字領域の右上にある「`@ ゛」と書かれたキーで入力できる。フランス語などで「à」のように文字に付加する発音記号(ダイアクリティカルマーク)が由来となっている。
ASCII文字コードには一重引用符(シングルクォーテーション)が用意されていなかったため、アクサングラーブ「`」を開き記号、アポストロフィ「’」を閉じ記号として代用することが多かった。このため、IT分野では現在でもこの記号自体をバッククォートと呼称することが多い。二重引用符(ダブルクォーテーション)の代用として「``」と「''」を用いることもある。
プログラミング言語などでも、クォーテーションマークの代用としての働きをすることがある。例えば、シェルスクリプトやPerlなどでは「`」で囲った文字列をコマンドとして解釈し、実行結果で置き換える。Markdownなどでは文中にプログラムコードを記述する際にバッククォートで囲む。
(2022.12.10更新)