括弧 【parenthesis】
概要
括弧(parenthesis)とは、文中で文字と並べて使用する記号(約物)の一つで、特定の文字列を囲って他と区別させる働きをするもの。対称な形の開始側の記号(開き括弧)と終了側の記号(閉じ括弧)が一対のセットになっている。日本語の文章中で読み方や注記、追記、箇条書きの番号などを囲むのには丸括弧 ( ) が用いられる。単に括弧といった場合はこれを指す。英語では “parenthesis” と呼ばれ、欧文でも同じような用途で用いる。数学で数式中のまとまりを表したり、プログラミングで関数などの引数を表すなど、様々な分野で様々な用途に用いられる。
文中でセリフや引用などを表す際には鉤括弧 「 」 (かぎかっこ)が用いられる。内部が白抜きになっているもの 『 』 は二重鉤括弧または白括弧という。欧文では括弧類ではなく “ ” (二重引用符)や ‘ ’ (一重引用符)、などの引用符(クォーテーションマーク)で括る言語が多い。
他に、日本語の文中での役割は特に定まっていないが定着しているものとして、角括弧 [ ] や波括弧 { } 、隅付き括弧 【 】 、山括弧 〈 〉 、二重山括弧 《 》 、亀甲括弧あるいは甲括弧 〔 〕 などがある。隅付き括弧は辞書の見出しなどで慣用的によく用いられる。
日本では数式の一部を何重にも括る場合、丸括弧→波括弧→角括弧の順に用いるため、波括弧を中括弧、角括弧を大括弧とも呼ぶが、波括弧と角括弧の順序は逆の国が多いとされており、このような使用順に基づく呼称はふさわしくないとする考え方もある。
(2021.12.2更新)