コロン 【:】 colon
概要
コロン(:)とは、記号文字の一つで、縦に点が二つ並んだ「:」のこと。文字コード標準のASCIIでは58番(16進数で3A)が割り当てられており、標準的な配列のキーボードでは文字領域の右側にある「* : け」のキーを押すことで入力できる。欧米の言語で用いられる約物の一つで、文中で引用句を示したり、「~は~である」という関係を表したり、「22:22:22」のように時間を表記する際に時・分・秒を区切るのに用いられることが多い。数学では比を表す記号として有名だが、行列の内積など分野によっては異なる意味を持つ。
ITの分野では、プログラミング言語などで単体あるいは他の記号と組み合わせて用いられ、定義や宣言、代入、範囲などを表す演算子などとして用いられる。Windowsでは「C:」のようにドライブレターを表す記号として、macOS(Mac OS X)ではフォルダの区切り文字として用いられる。Microsoft Excelなど表計算ソフトでは「A2:B4」のようにセルの範囲を表すのに用いる。
インターネット上の情報資源の所在を表すURL/URIでは「https://www.…」のように情報の取得方式(スキーム)と所在情報の区切りとして冒頭で用いられる。HTTPやメールヘッダなど、テキスト形式のメッセージをやり取りするプロトコルやデータ形式では「Content-Type: text/html」のようにヘッダの項目名と値の境界としてコロンとスペースの組み合わせを用いる。
日本語の文字コードでは全角記号としてのコロン「:」が定義されており、Unicodeにも U+FF1A (FULLWIDTH COLON)として収録されている。これを区別してASCIIに由来するコロンは半角文字であることから「半角コロン」と呼ぶことがある。
なお、似た記号文字にセミコロン「;」があり、英語の約物としての働きも似ているが、コロンは「文:単語やフレーズ」(表題などではコロンの前も単語やフレーズとする場合もある)のように使うのに対し、セミコロンは「文;文」と文同士を繋ぐ接続詞のように用いるという違いがある。