タッチタイピング 【touch typing】 ブラインドタッチ / タッチメソッド / touch method
概要
タッチタイピング(touch typing)とは、キーボードを操作する際にキーを見ずに打鍵すること。キーの配置を覚えておき、原稿や画面から目を離さずに打つ方式で、いちいちキーボードを見ながら打つよりも格段に速く入力することができる。広義には「自己流」の打鍵法も含まれるが、狭義には、「Fキーに左手の人差し指」といった各指の基本の位置(ホームポジション)と、「左手の中指は『3』『E』『D』『C』」といった各指が打鍵するキーの割り当てが決まっている打鍵法を指す。
習得には訓練が必要で、ある程度の時間がかかるが、覚えてしまえばキーを見ずに打鍵できるようになるため、画面や原稿のみを見て効率的に文字入力できるようになる。普段と異なるキーボードを使う際にミスタッチしがちになることはあるが、主要な文字キーの配列はほとんどのキーボードで同一であるため大きな問題とはならない。
1990年代までは「ブラインドタッチ」という和製英語で呼ばれることが多かったが、「盲目の」(blind)という例えは好ましくないとされたことなどから、現在は英語の “touch typing” にならって「タッチタイピング」と呼ぶのが一般的である。タイプライターの時代に「触鍵法」という訳語が作られたがあまり普及していない。
ホームポジション (home position)
タッチタイピングを行う際の、各指の所定の配置のことを「ホームポジション」(home position)という。入力を始める前に指を置く各指の定位置であり、原則としてキーを打つ度に毎回その位置に指を戻す。
両手の人差し指から小指までをキーボード中段の4つのキーに置き、親指は両方共スペースキーに置く。最も普及しているQWERTY配列のキーボードでは、左手の小指から人差し指に向かって順に「A」「S」「D」「F」、右手の人差し指から小指に向かって順に「J」「K」「L」「;」に各指を置く。
多くのキーボード製品には、指の位置がホームポジションにあることを見なくても確認できるよう、左手人差し指を置く「F」キーと、右手人差し指を置く「J」キーのキートップに小さな突起や窪みが設けられている。