Insertキー 【Insert key】 Insキー / 挿入キー

概要

Insertキー(Insert key)とは、キーボード上にある「Insert」「Ins」「挿入」などと刻印されたキー。文字入力の際にカーソル位置にすでに文字が存在する場合の動作を切り替えるために用意されている。標準的な配列キーボードでは右上の端の方にある。

キーボードなどから文字を入力する際、画面上で現在の入力位置を指示するカーソルのある場所にすでに文字が存在する場合に、これを入力文字で置き換えていく動作モードを「上書きモード」、既存の文字を後ろにずらして入力文字を間に挟んでいく動作モードを「挿入モード」という。

Insertキーはこの二つの動作モードを切り替えるために用意されており、押下すると現在設定されているのとは異なるモード、すなわち「上書き」なら「挿入」に、「挿入」なら「上書き」に切り替わる。このような押す度に状態や設定が反転する動作を「トグル動作」という。

デスクトップ型パソコンなどで標準的な101キーボード(英語)や109キーボード(日本語)では、BackSpaceBSキーの隙間を挟んで右隣(6つの特殊キーの左上)に配されている。ノートパソコンなどでは、ファンクションキーの右隣やBSキーの上などにPrintScreenキーなどと同じキーFnキーなどで切り替える)として置かれることが多い。

かつてはコンピュータの文字編集は上書きモードが基本で、必要に応じて挿入モードに切り替えて使用していたが、現代ではほとんどの場合に挿入モードのみが使われ、上書きモードを使う(と便利な)場面はほとんどないため、Insertキーも「上書き入力は不要なのに時々誤って押してしまい邪魔なだけ」との声が多く聞かれる。

(2023.12.8更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。