OC曲線 【Operating Characteristic curve】 検査特性曲線
概要
OC曲線(Operating Characteristic curve)とは、製品の製造過程などで抜き取り検査を行う際に、製造ロットの不良率と検査合格率の関係を表したグラフのこと。検査の方式や基準によって異なる曲線となり、どのような検査方式にすべきかを検討する際などに利用される。工業製品を大量生産する場合、製品を一定の数ごとにまとめた「ロット」という単位で管理し、ロットごとにいくつかのサンプルを抽出して検査する抜き取り検査が行われる。サンプルに含まれる不良品の割合が基準を満たせばロット全体を合格とする。
OC曲線は抜き取り検査における不良率と合格率の関係を図示したものである。縦軸にはロットの合格率を、横軸には製品の不良率を取る。不良率が低ければ合格率は高まり、不良率が高ければ合格率は下がるため、グラフは左上から右下へ緩やかなカーブを描く。
本来合格すべきロットが検査によって不合格になってしまう確率を「生産者危険」(producers' risk)、本来不合格にすべきロットが合格してしまう確率を「消費者危険」(consumers' risk)という。OC曲線は両者のバランスが取れる検査条件(ロットの大きさやサンプル数など)を探るために活用される。
(2023.3.24更新)