エムダッシュ 【em dash】 emダッシュ
概要
エムダッシュ(em dash)とは、記号文字の一種で、長め横棒「—」のこと。欧米の約物に由来する記号で、小文字の「m」(em)の幅に等しいためこのように呼ばれる。解説 文中で使われる横棒型の記号である「ダッシュ」(dash)の一種で、文章中で時間の経過や言い換えを表したり、注釈や副題、引用を表したり、単語やフレーズの後ろに付けて発言の中断や続きが省略されたことを表すのに用いられることが多い。
一方、短い横棒の「–」は小文字の「n」と同じ幅に書くことから「エンダッシュ」(en dash/enダッシュ)という。こちらは区間や範囲、単語の併置などを表すのに用いられる。日本語ではエムダッシュもエンダッシュも波ダッシュ「~」で置き換えることができる。
コンピュータ上の文字としては、欧米で標準的なASCIIには専用の文字が用意されていなかったため、ハイフンとマイナスを兼ねるハイフンマイナス「-」を「--」「---」のように2~3本並べて代用することが多かった。
日本語文字コードでは全角文字のダッシュ「—」が用意されておりエムダッシュと同じ用途で用いられてきた。国際的な文字コード標準のUnicodeではエムダッシュが8212番(U+2014)に収録され、全角ダッシュもこれに統合された。HTMLやXMLでは文字実体参照の「—」で呼び出すことができる。
(2025.8.28更新)