読み方:すみつきかっこ

隅付き括弧 【lenticular bracket】 【】

概要

隅付き括弧(lenticular bracket)とは、角括弧丸括弧を組み合わせた 【 】 のこと。日本語や中国語で見出しや強調などのために用いられる。

主に日本語や中国語の文書で用いられ、欧米など他の言語圏ではあまり馴染みがない。文章表記などに用いられる約物として定まった用途などは無いが、表題や見出し、項目名の表記などに用いることがある。辞書や辞典では項目名の補足的な内容(読み方など)を隅付き括弧で示すことが多い。

他の括弧に比べ黒い部分多く、長い文字列の中にあっても目立つため、インターネット上では表題などの中で強調したい箇所を「【要返信】お見積りの件」「【悲報】県内唯一の百貨店、ついに閉店」のように括ることがある。

コンピュータ上の文字としては、欧米の文字コード標準などには存在しないが、日本語文字コードではJIS X 0208などに収録されており、日本では以前から利用されている。キーボード上に対応するキーは存在しないため、日本語入力システム(IME)で「かっこ」を変換して入力することが多い。

国際的な文字コード標準のUnicodeには、日本語文字コードに由来する「【」(12304番/U+3010)や「】」(12305番/U+3011)などが収録され、対応フォントがあれば日本語環境以外でも使えるようになった。Unicodeには縦書き用の「︻」(65083番/U+FE3B)と「︼」(65084番/U+FE3C)も収録されている。

(2025.8.19更新)

主な記号文字