読み方 : せつきごう
節記号【section sign】§
別名 :セクションマーク/セクション記号/silcrow
概要
節記号とは、記号文字の一つで、「S」の字を上下に重ね合わせたような形の記号「§」のこと。文章中で節の区切りを表す記号として用いられる。

欧米の文書に用いられる約物に由来する記号で、長い文章を複数の節(section)に分けた際、節の冒頭で「§1」のように節番号を表示したり、「§1 はじめに」のように節の見出しを表示するのに用いられる。脚注で、ダガー「†」、ダブルダガー「‡」に次ぐ3つ目として用いることもある。
ドイツ語など英語以外のいくつかの言語では「段落記号」のような名称で呼ばれるが、英語で段落記号(paragraph mark)は「¶」である。これは、英語では節が “section”、段落が “paragraph” だが、ドイツ語では節に相当する語が “Paragraf”、段落に相当する語が “Absatz” であるというズレに起因する。
コンピュータ上の節記号
コンピュータ上の文字としては、日本語の文字コードにはJIS X 0208などに収録されており、以前からよく利用されている。ASCIIコードには収録されていないが、これを拡張した8ビットのISO 8859では、多くの欧州の言語向け仕様で167番(16進数A7)として収録されており、文章中などで利用される。
ASCII文字の記号ではないため、プログラミング言語などの記法の一部としては使われていない。国際的な文字コード標準のUnicodeでは、ISO 8859に由来する167番(U+00A7)に「Section Sign」として収録されている。多くのASCII文字の記号とは異なり、日本語文字コードに由来する全角版は収録されず、167番の文字に統合されている。
(2025.8.28更新)