山括弧 【〈〉】 アングルブラケット / angle bracket / chevron / 山鉤 / 山パーレン

概要

山括弧(〈〉)とは、山型の括弧 〈 〉 のこと。文章中で強調や引用を表したり、数学などで特定の意味を持つ記号として用いられる。

日本語や英語では一般的な文章表記における定着した用途などは無く、見出しや引用、作品名などの表記に用いられることがある。数学や物理学、言語学などでは特定の専門的な概念を表す記号として用いられることがある。

HTMLやXML、およびこれらの元になったSGMLなどのマークアップ言語では、<html lang="ja"> のように文書中で要素を識別するために山括弧で括るが、ASCII文字コードには山括弧が用意されていないため、形の似た小なり記号「<」と大なり記号「>」で代用している。一部のプログラミング言語などでも、C++言語のテンプレートのように小なりと大なりを山括弧の代用として用いることがある。

日本語の文字コードにはJIS X 0208などに収録されており、以前から利用されている。欧米の文字コードではASCII標準やその拡張仕様には存在せず、必要な場合は大なり記号と小なり記号で代用していたが、近年になりUnicodeに日本語文字コードに由来する「〈」(U+3008)や「〉」(U+3009)などが収録され使えるようになった。

(2023.10.25更新)

主な記号文字