半角ハイフン 【halfwidth hyphen】 半角マイナス記号 / halfwidth minus sign

概要

半角ハイフン(halfwidth hyphen)とは、コンピュータ上で用いられる記号文字の一つで、いわゆる半角文字ハイフン「-」のこと。全角文字の場合と同じように半角マイナス記号と兼用とすることが多い。

半角文字等幅フォントで表示した際に幅が高さの半分の長方形の枠に収まるように表示される文字種で、歴史的には欧米のASCII文字コード標準とその派生仕様に由来するもの(英数字・記号)と、日本で独自にASCII拡張としてカタカナを定義した「半角カナ」がある。

半角ハイフンはASCIIコードで45番(16進数で2D)が割り当てられ、日本語文字コードおよびUnicodeでも同じ番号が割り当てられている。標準的な配列キーボードでは文字領域の右下にある「= - ほ」と書かれたキー打鍵することで入力でき、テンキーの右上端にも配置されている。

ハイフンとマイナス

この記号は、似た形であるハイフンマイナス記号の両方の役割を兼ねており、ハイフンとして単語の連結や符号の区切り記号などに用いられたり、マイナス記号として負数を表す符号や数式の減算記号などとして用いられる。

短い横棒の記号はタイプライターの時代から存在し、当時から文書中でハイフンマイナスダッシュなど様々な用途で使われてきたとされる。ASCII文字コードなどに収録されコンピュータ上でも一般的に利用されるようになったが、この記号がハイフンなのかマイナスなのかは特に決まっていなかった。

その後、各国でASCII拡張したり独自に文字コードを策定する際に、ハイフンマイナスを独自に追加するものが現れ、ASCIIの45番の横棒はそもそもどちらなのかが問われるようになった。それまでの歴史的な蓄積などもありどちらか一方に決めることができず、どちらでもある「ハイフンマイナス」(hyphen-minus)という独自の記号であると定義された。

半角と全角

ハイフン(およびマイナス記号)には、日本語文字コードに由来する全角ハイフン「-」も定義されている。漢字などの日本語文字と同じように、等幅フォントで表示した際に正方形の枠に収まる字形として定義されている。

人間には同じハイフン記号の幅が異なるだけだが、コンピュータ上は異なるコードが割り当てられた異なる文字として認識されるため、識別符号などの一部として入力する際は正しい文字種を選択する必要がある。

(2023.12.19更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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