ダブルプライム 【″】 double prime / ツーダッシュ / two dash

概要

ダブルプライム(″)とは、記号文字の一つで、文字や数字の右肩に添える短い斜めの二本線「″」のこと。 時間や角度の秒を表す単位記号などとして用いられる。

解説x」や「30」のように文字や数字の右上に付して特定の意味を追加する記号である。プライム記号(あるいはダッシュ記号)「′」を二重にしたもので、三重にした「‴」はトリプルプライムあるいはスリーダッシュと呼ばれる。

様々な分野で、「プライムの次、2番目」を表す記号として用いられる。例えば、時間や角度は「分」をプライム記号で表すことがあるが、その場合「秒」をダブルプライムで表す。例えば、「東経139度45分30秒」を「139°45′30″E」のように、「1時間14分30秒」を「1h14′30″」のように記す。

数学では、ある対象に類似したものや派生したものなどを表すのに、元の対象の右肩にプライム記号を付けて表すことがよくあるが、同種の2番目の存在にはダブルプライムを、3番目の存在にはトリプルプライムを付けることがある。例えば、図形 A を変換したものを A、さらに別の変換を行ったものをA としたり、関数 f(x) の1階微分を f(x)、2階微分を f(x) と表記することがある。

コンピュータ上のダブルプライム記号

コンピュータ上の文字としては、ASCIIコードなどには用意されていないため、英語圏などではアポストロフィ「'」を2つ連ねて代用したり、ダブルクォーテーション「"」で代用することがある。日本語文字コードでは全角記号の一つとして用意されており、以前から使われている。

国際的な文字コード標準のUnicodeでは、日本語文字コードに由来するプライム記号「′」(8242番/U+2032)とダブルプライム「″」(8243番/U+2033)が収録され、日本語環境以外でも使えるようになった。Unicodeではさらにトリプルプライム「‴」(8244番/U+2034)やクアッドプライム「⁗」(8279番/U+2057)も収録された。

(2025.8.28更新)

主な記号文字