ノットイコール 【≠】 not equal sign / 否定等号 / 等号否定

概要

ノットイコール(≠)とは、数式の左辺と右辺が等しくないことを表す数学記号「≠」のこと。同じでないことのみを表しており、順序や大小が定義されない対象同士の比較にも用いられる。プログラミングでは「!=」や「<>」などで代用する。

等号「=」と反対の意味の記号で、「aとbは等しくない」を「a≠b」と表す。左辺と右辺の大小関係を表す不等号「>」「<」「≧」「≦」の一種とする場合もあるが、複素数のように大小関係を定義できない場合でも使うため、これらと同じ仲間とはみなさない考え方もある。

厳密には等しくない(あるいは、等しいとは限らない)が、概ね等しい場合には「≠」ではなく「≒」「≃」「≈」「~」などの記号(ニアリーイコール)を用いる。図形の場合、面積や体積が等しくない場合に「≠」を使い、合同でないことは三本線の「≢」で表す。

プログラミングにおける不等価演算子

プログラミングでも比較演算などで「等しくない」を表す不等価演算子が用いられる。ASCII文字コードには「≠」が用意されていないため言語によって記号は異なり、論理否定の「!」と等号「=」を組み合わせた「!=」や、不等号を組み合わせた「<>」などを用いることが多い。

JavaScriptのような動的型付け言語(いわゆるスクリプト言語)では、の実質的な内容が一致しないことを表す比較演算子に「!=」を、データ型のいずれかが一致しないことを表す比較演算子に「!==」(厳密不等価演算子/非同値演算子)を用いることがある。

(2023.10.30更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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