読み方 : ぜんかくスラッシュ
全角スラッシュ 【/】 fullwidth slash
解説 全角文字は歴史的に日本語の文字コード体系に由来する文字種で、等幅フォントで表示・印刷した際に幅と高さが等しい正方形の領域に収まる形の文字である。ひらがなやカタカナ、漢字のほか、欧米の文字コードに由来する半角文字の全角版や独自の記号文字などが含まれる。
全角スラッシュは半角文字のスラッシュ「/」の全角版で、正方形の字形に収まるよう右上から左下に斜め45度の直線が引かれた形状になっている。一般的なキーボード入力では、日本語入力ソフト(IME)がオンの状態でスラッシュまたは中黒(・)を入力して変換する。
国際的な文字コード標準のUnicodeでは、日本語文字コードに由来する「/」が65295番(U+FF0F)に「FULLWIDTH SOLIDUS」の名称で収録されている。Unicodeには似た記号として、分数用スラッシュ「⁄」(8260番/U+2044)、除算記号「∕」(8725番/U+2215)、斜め罫線「╱」(9585番/U+2571)なども収録されており、見た目では判別しにくい。
左右反転した「\」は「全角バックスラッシュ」という。欧米でよく用いられる半角バックスラッシュは日本語環境では同じ文字番号を共有する円マーク「¥」に置き換えられてしまうため馴染みがないが、全角バックスラッシュは円マークとは別のコードが割り当てられており、日本語環境でも同時に入力・表示することができる。
(2025.8.28更新)