ストレージプール【storage pool】

ハードディスクやSSDなどの物理デバイス、あるいはRAIDグループが持つ記憶領域を専用ソフトウェアによって束ね、単一の論理的なストレージとして扱えるようにする。プール内の領域はボリュームやLUN(論理ユニット番号)などの形で切り出して各サーバや仮想マシンに割り当てることができる。
利用者や上位のシステムからは個々の物理的な装置を意識する必要がなく、物理的なストレージ領域と同じようにファイルシステムなどを作成してデータを記録することができる。システムによっては、ストレージ装置の追加による容量のオンライン拡張や、既存装置の安全な取り外しや交換にも対応している場合がある。
データ保護機能はストレージプール自体には含まれないことが多く、冗長性の確保にはRAID(RAID 5やRAID 6など)やミラーリングと組み合わせるのが一般的だ。実際に使用する容量分だけ物理領域を動的に割り当てる「シンプロビジョニング」(thin provisioning)と組み合わせることで、物理容量を超えた論理容量を仮想マシンやアプリケーションに提示することもできる。
実装例としては、Windowsの「記憶域スペース」(Storage Spaces)、Linuxの「LVM」(Logical Volume Manager)やZFS、VMwareの「vSAN」や「vSphere VMFS」、NetAppやPure StorageといったエンタープライズストレージのOSに搭載されたプール機能などが挙げられる。クラウド環境では、Amazon Web Services(AWS)の「Amazon EBS」(Elastic Block Store)、Microsoft Azureの「Azure Managed Disks」などがストレージプールの概念を基盤として構築されている。近年では、NVMeドライブの普及に伴い高速なオールフラッシュストレージプールの構築も可能となっている。