プローブ 【probe】
概要
プローブ(probe)とは、探査(する)、精査(する)、探る、探針、査察などの意味を持つ英単語。日本語の外来語としては、測定機器などで対象に触れたり挿入する、センサーなどが取り付けられた先端部分を指すことが多い。IT分野では、探針の意味から派生して、機器やソフトウェアの稼働状態を遠隔から監視するために導入されるプログラムをプローブと呼ぶことが多い。管理者が操作する監視・管理システムとネットワークを介して通信し、機器の状態を送信したり、異常発生時に通報したりする。
セキュリティ分野では、外部からアクセス可能な機器およびその内部で稼働しているソフトウェアの構成や設定、状態を調べ、攻撃に利用可能な保安上の弱点(脆弱性)などが無いか把握する活動をプローブあるいは「プロービング」(probing)と呼ぶことがある。
システム内部の操作はできない前提で、外部から要求を送信して応答を解析することで対象についての情報を得る手法を指すことが多い。セキュリティ対策の一環として行う場合と、実際に攻撃者が攻撃前の事前調査(偵察)として行う場合がある。
また、サイドチャネル攻撃の一種で、電子機器の内部の配線やICチップの信号線などに測定器の探針を当てて電気信号を観測し、流れる信号を読み取ってデータとして復元したり、処理過程を解析するなどして、重要な情報を奪取する手法を「プローブ攻撃」あるいは「プロービング攻撃」と呼ぶことがある。
(2023.10.12更新)