ピア 【peer】
広義には、ある機器が通信を行う際に、その相手方となる機器のことをピアという。接続・通信中の2台の機器の組のことを指す場合もある。文脈によっては、WebサーバとWebブラウザのように、同じプロトコル(通信規約)で通信しているプログラム同士、および、一方から見た相手方のことを指すこともある。
狭義には、機能や役割が対等、同等な複数の機器やソフトウェア、ネットワークが接続・通信する際に、それぞれの主体のことをピアという。サーバとクライアントのような非対称な関係や役割分担ではなく、各主体が対等、対称な関係で結ばれていることを表す。
例えば、大手通信事業者のネットワーク同士が対等な関係に接続することを「ピアリング」(peering)、対等な端末同士が直に接続しあってネットワークを形成する通信方式を「ピアツーピア」(P2P:Peer to Peer)という。
ソフトウェア開発の分野では、成果物の検証手法の一つで、制作者・開発者以外の別の人が評価することを「ピアレビュー」(peer review)という。ここで言うピアは英語の原義にある「同僚」という意味で、立場や職位が近い者同士の間で互いに成果物を検証し合うことを指す。
(2024.3.2更新)