hostsファイル 【/etc/hosts】
概要
hostsファイル(/etc/hosts)とは、オペレーティングシステム(OS)の設定ファイルの一つで、TCP/IPネットワーク上のIPアドレスとホスト名の対応を記述するテキストファイル。主にLinuxなどのUNIX系OSで用いられる。「IPアドレス ホスト名1 ホスト名2 …」という形式で一行に一項目ずつ記述する。ホスト名部分は「192.168.0.1 gateway1」のようにローカルのものは単にホスト名を、インターネット上のホストについては「198.51.100.1 www.example.jp」のようにFQDN(省略なしのドメイン名)で記述する。一つのIPアドレスに複数のホスト名を列挙して対応付けることもできる。
hostsファイルが置かれる場所(パス)は、UNIX系OSでは「/etc/」のことが多い。Windowsの場合、古いWindows 9xでは「C:\WINDOWS」などのシステムディレクトリ、近年では「C:\Windows\system32\Drivers\etc」(「Windows」の部分は%systemroot%環境変数の値でバージョンによりWINNTなどとなる)が標準である。なお、Windowsネットワークでコンピュータ名(NetBIOS名)とIPアドレスを対応付けるには、同じ書式の「LMHOSTSファイル」を利用する。
hostsファイルに記述されたIPアドレスとホスト名の対応関係を参照できるのそのコンピュータのみであるため、複数のコンピュータで同じ情報を利用するにはファイルを複製・配布しなければならない。多数のコンピュータで同じ情報を共有するのは管理が煩雑になるため、現代ではhostsファイルは小規模なローカルネットワーク上の相互参照など限られた用途でのみ利用され、一般的な名前解決にはDNS(Domain Name System)を利用することが多い。
(2022.9.28更新)