UART 【Universal Asynchronous Receiver Transmitter】
概要
UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)とは、コンピュータと周辺機器などの通信を制御するための集積回路(IC)の一つで、外部の機器とシリアル通信を行うためのもの。また、ICに内蔵された、そのような信号変換機能。非同期(調歩同期)のシリアル信号をパラレル信号に変換したり、その逆の変換を行うことができる。コンピュータなどが扱うデータをシリアル通信に適した信号に変換して送受信することができ、コンピュータと外部の機器を繋ぐシリアルポート、シリアルインターフェースの制御に用いられることが多い。
UARTに同期方式のシリアル通信の機能を追加したものは「USART」(Universal Synchronous Asynchronous Receiver Transmitter)と呼ばれる。パソコンではシリアルポートは廃止されUSBなどへ移行したが、現在でも組み込み機器用のマイクロコントローラの多くはシリアル通信用にUARTまたはUSART機能を内蔵している。
1987年に米ナショナル・セミコンダクター(National Semiconductor)社(現在はTexas Instruments社に統合)が開発した「16550A」と呼ばれるICが当時のPC/AT互換機のシリアルポートの制御用ICとして広く普及し、その仕様がUARTの業界標準として定着した。その後のシリアル通信制御ICの多くが16550A互換のUART機能を搭載している。
(2024.1.15更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 独立行政法人土木研究所 土砂管理研究グループ(火山・土石流)/独立行政法人宇宙航空研究開発機構「技術試験衛星Ⅷ型(ETS-Ⅷ)を用いた災害対応センサデータの伝送実験に関する共同研究報告書」(PDFファイル)にて引用 (2013年3月)