IP-VPN 【Internet Protocol Virtual Private Network】

概要

IP-VPN(Internet Protocol Virtual Private Network)とは、地理的に離れた構内ネットワーク(LAN)同士を接続して一体的に運用するVPNの方式の一つで、通信事業者の運用するIPベースの閉域網を経由して拠点間を接続するもの。インターネットを経由しないため安全性が高い。

企業などの組織内で運用される複数の構内ネットワークを広域回線網(WAN)で相互に結び、あたかも一つの大きなネットワークであるかのように運用する技術やサービスを「VPN」(Virtual Private Network仮想専用ネットワーク)という。

IP-VPNはインターネットと同じIPInternet Protocol)で通信するネットワークを経由してLAN同士を結びつけるが、通信事業者が単独で構築・運用する閉じられた回線網を利用する。インターネットのように複数の事業者の機器や回線を経由することはなく、セキュリティの確保や品質制御などでは格段に優れている。

専用線を借り受けて拠点間を接続する方式に比べ低コストで導入・利用できるが、複数の契約者のデータが同じネットワークに流れるため、通信速度の保証などは行われないことが多い。同じIPを用いて構築するVPNでも、拠点間の接続にインターネットを経由するVPNのことは「インターネットVPN」という。

(2024.1.11更新)

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試験出題履歴

ITパスポート試験 : 令2秋 問78 平28秋 問57

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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