D2Dバックアップ 【Disk-to-Disk backup】
概要
D2Dバックアップ（Disk-to-Disk backup）とは、ストレージ(外部記憶装置)に保存されたデータを他の装置に複製して保管するバックアップ手法の一つで、ハードディスクから別のハードディスクへ複製すること。システムが稼働時に使用しているハードディスクに記録されたデータを、システム内の別のハードディスクや、ネットワークなどを通じて別のシステムのハードディスクに複製して装置の破損や誤操作などによる消去に備える。
主に企業などの情報システムで用いられるバックアップ手法の分類の一つで、ハードディスクはバックアップ用の記憶媒体としては高コストだが、データの読み書き速度が高速という特徴がある。重要性の高いデータを高頻度で複製したり、障害時に迅速に復旧する必要がある場合などに行われることがある。
一方、情報システムなどで一般的に行われるバックアップ方式としては「D2Tバックアップ」（Disk-to-Tape backup/テープバックアップ）がある。これはバックアップ用に用意した磁気テープ装置を用いてハードディスクからデータを複製するもので、データの読み書き速度は低速だが低コストで大量のデータを記録できる。
また、ハードディスクと磁気テープを組み合わせ、2段階のバックアップを行う方式を「D2D2Tバックアップ」という。高速なハードディスクに必要なデータを一旦バックアップし、その中から長期保存が必要なデータのみを磁気テープに移動する。両者の長所を活かして高速性とコストのバランスを取った方式である。
(2022.10.20更新)
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