ニアライン【nearline】
概要

「オンラインストレージ」はSSDやディスクアレイなどで構成され、データに即座にアクセスできる。一方、「オフラインストレージ」は磁気テープや光学ディスクなどを装置から切り離して保管するため、利用時には人手による装着作業が必要になる。ニアラインはこの中間に位置し、媒体は装置内に格納されているが、アクセスの際には自動的なロード処理を経てデータを取り出す。
代表的な構成としては、ロボット機構が磁気テープを自動で読み取り装置へ搬送する「テープライブラリ」や、省電力モードで待機させた大容量ハードディスクを多数搭載したディスクシステムがある。SATAハードディスクを用いた「ニアラインドライブ」もその一例である。データ取り出しまでに数秒から数分程度の待ち時間が生じるが、人手を介さず自動で処理される。
主な用途は、バックアップや長期保存が必要なアーカイブデータの管理である。頻繁には参照しないが、必要時には比較的短時間で取り出せる必要があるデータに適しており、過去の業務データや監査ログなどが対象となることが多い。コスト面でもオンラインストレージより大幅に安価に運用できる。
大規模な情報システムでは、データの利用頻度に応じてオンライン、ニアライン、オフラインを組み合わせた階層構造でストレージシステムを構成する「HSM」(Hierarchical Storage Management:階層型ストレージ管理)が採用されることが多い。クラウドサービスでも同様の考え方が採用されており、アクセス頻度の低いデータ向けに取り出し時間を要する代わりに低価格で利用できる保管サービスが提供されている。
(2026.5.19更新)