ファブリック接続 【fabric】 スイッチドファブリック / switched fabric
概要
ファブリック接続(fabric)とは、ネットワークの接続形態の一つで、複数の機器を中継装置を介して接続するが、装置内では一対の機器間が直に通信できる経路を確保する方式。“fabric” は生地、織物などの意。ネットワークに参加する各機器は回線の切り替え装置(スイッチ)にケーブルで接続する。スイッチ内部は機器からの要求に応じて動的に接続相手を切り替える仕組みになっており、一対の機器が直に接続され、他の機器や回線に影響されることなく相対でデータの送受信を行う。
物理的な接続形態はスター型ネットワークと同じだが、スター型では中継装置自身がデータの取り次ぎと転送を行うのに対し、ファブリック接続のスイッチは接続先の切り替えのみを行いデータの伝送には関与しない点が異なる。機器間のデータ伝送はそれぞれ独立・並行に行われ、機器の台数が増えても伝送速度が落ちにくい。
ファブリック接続は複数のサーバとストレージの間を高速に結ぶFibre Channel(ファイバーチャネル)やInfiniBandなどで標準的な接続形態の一つとして用いられるほか、イーサネット(Ethernet)のスイッチングハブ内部のポート間の伝送方式としても用いられている。
(2021.9.30更新)