スパニング 【SPAN】 BIG

概要

スパニング(SPAN)とは、コンピュータに複数のハードディスクなどを内蔵あるいは接続し、単一のボリュームファイルシステムを構成して全体を広大な一台の装置のように運用すること。Windowsでは「スパンボリューム」(spanned volume)という。

複数のディスクの先頭と末尾を単純に連結し、全体を広大な単一の領域として管理する。一台目の末尾の次が二台目の先頭、二台目の末尾の次が三台目の先頭…という具合に繋がっており、システムによっては後から末尾にディスクを追加して領域を拡張することもできる。

全体が一列に繋がっている関係上、利用を開始した後に特定の一台を取り除いたり交換することはできない。データ冗長化アクセスの並列化もわれないため、一台の場合に比べ信頼性や読み書き性能の向上は見込めない。

スパニングで利用するハードディスクは専用のハードウェアによる管理をう必要はなく、メーカーや型番、記憶容量などが互いに同じである必要もない。このような、ただ単に様々なディスクコンピュータに繋いだだけの状態を「JBOD」(Just a Bunch Of Disks)と呼ぶ。

JBODディスク群はそれぞれ別のボリュームファイルシステムとして運用することも可能だが、スパニングを構成することが一般的なため、「JBOD」と「スパニング」は同義語のように扱われることが多い。

(2022.6.14更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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