SANブート 【SAN boot】

概要

SANブート(SAN boot)とは、コンピュータ起動時のオペレーティングシステム(OS)の読み込みを、機器内部のストレージ(外部記憶装置)からではなく、SAN(ストレージエリアネットワーク)で繋がれた記憶装置から行なうこと。

SANはコンピュータとストレージを結ぶ専用の構内ネットワークで、Fibre Channelなどの接続方式を用いて複数のコンピュータやストレージを一つのネットワークに参加させ、互いに接続・参照できるようにすることができる。

SANブートはSANに繋がれたストレージに記録されたOSイメージでコンピュータを起動する方式で、システムやデータがストレージ側に置かれるため、サーバ機に障害が発生してもSAN経由で代用機にまったく同じシステムを移転して運用を継続することができる。

ストレージ装置群を一括して集中管理することにより、機器に個別にストレージを用意するよりも記憶領域の利用効率を高め、バックアップなど管理作業も効率的に行うことができるようになる。

(2020.2.14更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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