Blu-ray Disc 【ブルーレイディスク】 BD
概要
Blu-ray Disc(ブルーレイディスク)とは、DVDに次ぐ第3世代となる大容量の光ディスクの標準規格の一つ。CDやDVDと同じ直径12cmの樹脂製ディスクを用い、片面一層あたり25GB(ギガバイト)の高密度なデータの記録が可能。ディスクをドライブ装置内で高速で回転させながら近接させた光ピックアップからレーザー光を照射して信号の読み書きを行う。片面一層あたり25GBを記録でき、両面記録や複層記録にも対応する。標準(1倍速)のデータ伝送速度は4.5MB/s(メガバイト毎秒)。
名称の由来は波長405nm(ナノメートル)の青色レーザー(正確には青紫色)を用いる点で、記録面上のトラックピッチ(隣接するトラック間の距離)をDVDの約半分の320nmに、最短ピット長を140nm程度に微細化している。
12cmディスク | 8cmディスク | |
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1層記録 | 25GB | 7.5GB |
2層 (DL) | 50GB | 15GB |
3層 (XL) | 100GB | - |
4層 (XL) | 128GB | - |
名称 | 書込 | 転送速度 | 動画形式 |
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BD-ROM (Read Only Media) |
不可 | 54Mbps | BDMV (BD-Video) |
BD-R (Recordable) | 一回 | 36Mbps | BDAV |
BD-RE (Rewritable) | 書換可 |
DVDより高画質・長時間収録が可能な民生機器での映像記録を主な用途と見込んでおり、動画・音声の記録形式(BDMV/BDAV)や著作権保護機能(DRM)が標準で盛り込まれている。
CDやDVDと同様、工場でのディスク製造時にデータが記録され利用者側で追記・書き換えできない読み出し専用の「BD-ROM」と、利用者が一度だけ記録することができる追記型の「BD-R」(BD Recordable)、何度も繰り返し消去・再書き込みが可能な書き換え型の「BD-RE」(BD Rewritable)の3種類のディスク仕様が規定されている。
方式 | 選択可能なデータ形式 | |||
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BDMV (BD-Video) |
動画 |
・MPEG-2 ・VC-1 Advanced Profile ・H.264/MPEG-4 AVC High Profile |
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音声 |
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BDAV | 動画 |
・MPEG-2 ・H.264/MPEG-4 AVC |
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音声 |
・AAC ・Dolby AC-3 |
主に映像ソフトやゲームソフトの販売、デジタル家電での録画、コンピュータのストレージ(外部記憶装置)などの用途で標準的に用いられ、パソコンやハードディスクレコーダー(ビデオレコーダー)、家庭用ゲーム機などの多くが対応しているが、機器側のほとんどがDVDとの両対応であることもあり、同じ用途でDVDも根強く使われ続け、置き換えはあまり進んでいない。
Blu-ray Disc Association (BDA/ブルーレイディスクアソシエーション)
Blu-ray Discの規格策定や普及促進を行う業界団体。ソニー、松下電器産業(現パナソニック)、シャープ、パイオニア、日立製作所、蘭フィリップス(Philips)社、韓LG電子、韓サムスン電子、仏トムソン・マルチメディア(Thomson Multimedia/現Technicolor)社らが2002年に設立したBlu-ray Disc Foundersが2004年に改称されて発足したもの。
現在では対応機器メーカーや映像産業から約140社が加盟しており、規格策定・更新の他に会員企業への技術情報の提供や、「Blu-ray Disc」の名称や「b」をかたどったロゴなどの商標について利用許諾などを行っている。
関連用語
関連リンク (外部サイト)
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 総務省「知のデジタルアーカイブ ─社会の知識インフラ拡充に向けて─
」(PDFファイル)にて引用 (2012年3月)