読み方 : ソフトウェアレイド
ソフトウェアRAID【software RAID】
概要

RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)は複数のストレージ装置を統合的に管理し、アクセス速度や信頼性を高める技術である。通常は「RAIDコントローラ」と呼ばれる専用の制御装置がストレージへの読み書きやデータの振り分けを担う。
これに対しソフトウェアRAIDは、オペレーティングシステム(OS)に組み込まれたソフトウェアがストレージに対するデータの読み書きを制御し、ストライピングやミラーリング、パリティ計算といったRAIDの処理を行う。Linuxの「mdadm」やWindowsの「記憶域スペース」などが代表的な実装である。
専用ハードウェアを必要としないため、一般的な構成のコンピュータでも追加コストなしに導入できる。市販のOSの多くは標準でソフトウェアRAID機能を備えており、OS上の操作から設定・管理を行える点も利点である。また、ハードウェアRAIDでは制御装置が故障するとデータ復旧に困難をきたすが、ソフトウェアRAIDは別のコンピュータにストレージを接続してデータを読み出せるという運用上の柔軟性もある。
一方、パリティ計算などの処理をメインのCPUが担うため、ストレージへのアクセスが集中する環境ではシステム全体の処理性能に影響が出ることがある。また、OSの機能に依存する仕組みであるため、OS起動前の段階ではRAID機能が動作せず、システムの起動ディスクには適用できないという制約がある。起動ディスクには単独のストレージを別途用意し、データ保存領域にのみソフトウェアRAIDを適用するという構成になる。
(2026.6.29更新)